河内木綿

かわちもめん

織機

江戸時代から農民の生活を支えた普段着

【河内木綿】

江戸時代、冬の寒さから暖をとれ、丈夫で長持ちする木綿需要は普段着や仕事着として重宝されました。
河内木綿の特徴は、糸が太くて粗く、染色も美しいとはいえないが、丈夫で長持ちするし、着れば着るほど、洗えば洗うほど軟らかく肌触りがよくなるので、砂質地帯の河内地域でも多く栽培、加工されていました。
交野市内では、旧村落において紡績・染色に関わる屋号(錦屋・木綿屋・紺屋等)があるほどで、特に星田、郡津、森地区で面の栽培が盛んでした。
星田地区では「星田縞(じま)」が有名であった、と記録されています。
自家用以上に多くの綿を作っていた記録もあることから、当時の農民の貴重な換金作物だったことがうかがえます。
交野市内で実際に使われていた「天保四年」の墨書きがある紡績用具も残されており(非公開)、伝統的な機織り技術の復元に、市民が取り組んでいます。
(写真提供:交野市教育委員会文化財係)

【徳川の世に村々を収めた代官庄屋の物語】

旧星田村は、大坂夏の陣で徳川家康が陣を張り、現在も残る平井家で宿を取って戦に向かうなど、家康ゆかりの場所でもあります。  市内には当時の代官屋敷も現存し、江戸・徳川時代を感じさせてくれます。
徳川支配下の代官のもと、河内木綿は重要な産業として経済の一翼を担っていたようです。

※「徳川の世に村々を収めた代官庄屋の物語」は、交野市教育委員会が策定中(2022年)の交野の歴史文化を6つのテーマで紹介したひとつです。

基本情報(問合せ先)
住所交野市私部2丁目29番1号(交野市教育委員会社会教育課文化財係)
電話番号072-893-8111(文化財係)
営業時間月~金曜日 午前9時~午後5時30分
定休日土・日曜日、祝日、年末年始
WEBhttp://murata35.chicappa.jp/rekisiuo-ku/1506/index.html
駐車場約80台(青年の家)