機物神社

はたものじんじゃ

七夕祭りをはじめ、古くから多くの人に親しまれる神社

機物神社は七夕祭りが大変有名で、毎年多くの人で賑わいます。
昭和の時代に七夕祭りが復活され、7月6日と7日の祭礼には境内に笹竹がたくさん立ち、参拝者が願い事を五色の短冊に書いてお気に入りの笹竹に括り付ける風景は、すっかり交野の風物詩となりました。
※七夕祭りはコロナの影響で当面中止しています。

織姫様として有名な「天棚機比売大神(あまのたなばたひめおおかみ)」を御祭神としていることから、七夕祭りの由来となっています。
住宅地からほど近いのですが、不思議と喧騒を感じることなく、境内は静かで穏やかな雰囲気となっています。
恋愛成就にもご利益があるということで若い方も多く訪れます。

基本情報
住所大阪府交野市倉治1丁目1−7
交通手段JR学研都市線「津田」駅 徒歩13分/京阪バス「倉治」バス停下車 徒歩2分
電話番号072-891-4418
営業時間お守り授与、御朱印などの受付は10時~16時まで
定休日なし ※8月にお盆休みがあります、詳細はお問い合わせください。
WEBhttp://hatamono.web.fc2.com/index.html
駐車場あり、10台 ※七夕祭り開催時は閉鎖します
行ってきました!

ぐるりとまわって見どころいっぱい

自動車で来られた場合は、駐車場からすぐ本殿へ行くことができるのですが、ぜひ参道にも足を運んでみてください。
大きな石を積み上げたおばけ灯篭など、見どころいっぱいです。
参道の脇には立派な御神木のクスノキと、御神木より高いモチノキが背比べしています。
「環境があってるのでしょうね、よく育つのです」と中村宮司。
種をヒヨドリなどが運んできて自生しているそうですが、樹齢は100年を超えているそうです。
のんびりとお散歩を楽しんでみてはいかがでしょう。

「秦者」が「機物」に

神社の起源は、正確な起源は不明ながら四~五世紀ごろと推測されています。
「機物」の由来について、中村宮司のお話では、古代にはこの辺りの地域に渡来人の秦族と云われる人々が移り住み、養蚕と絹織物を産出し、また、その氏を奉ったところから、秦を機に替え「機物」になったといわれているとのことです。ご祭神が天棚機比売大神を奉っているところから、七夕祭りをされることになったそうです。
平安時代には、大勢の宮廷人が遊猟に訪れました。
神社を建てるために、この地が選ばれた理由は、交野山と太陽の位置関係にあります。特別な日である冬至に、境内から交野山を重ね合わせた日の出が見られる神聖な場所だからだそうです。

機物神社らしい特色

機物神社の本殿は、本殿をさらに建物が覆いかぶさっている珍しいつくりになっています。
昔からこのようになっていたそうで、なぜこうなったのかはよく分かっていないそうですが、「それだけ大事にしていたということではないでしょうか」とのこと。
本殿を拝観していると、昔々の人々の想いが今でも息づいている、そのことを感じることができました。

※本殿内部は特別な日を除き入れません。今回は取材のため特別に許可をいただきました。

そして、こちらも珍しい3対の狛犬です。
さらによく見ると、なんとも可愛らしい子狛犬がじゃれついているようです。

とても可愛らしいハート型に七夕伝説の絵馬、キラキラの星をあしらった幸運の星守りもとても人気があります。

七夕祭り

7月6日、7日に行われる機物神社の七夕祭りは、全国的にも有名で、楽しい出店がいっぱい、多くの参拝者で賑わいます。境内いっぱいに笹飾りが立てられ、五色の願い事短冊で枝々があふれる様子は、目を見張ります。
機物神社が祀る織姫さまは出会いの神様ですから、恋愛など多くの出会いが成就するにちがいありません。

七夕祭りの幕が下りると、深夜、宮司が、遠方、天の川にかかる逢合橋(あいあいばし)に出かけて、夜空の天の川の織姫星に願いが届くよう祈祷する神事が行われます。

後日、境内にあふれた短冊の願い事が叶うように、お祓いをしたあと、お焚き上げの儀式が行われます。

機物神社では、織姫と彦星の美しい衣装で、七夕挙式も挙げることができます。



葉っぱの短冊

本殿左右には、タラヨウの木が植えられています。
タラヨウは葉書きの木とも言われ、古代には実際に手紙のやり取りで使用されていたそうです。
タラヨウの葉は傷つけると変色する特性があり、先のとがったもので文字を書いてやり取りしていました。
今でも、七夕の短冊の代わりとしてタラヨウの葉にお願い事を書いておくといいそうです。
そしてなんと、今でも切手を貼って葉書きとして郵便に出すことができるそうです。
(詳しくは郵便局にご相談ください。)

最後に、地元交野について

「交野市はやっぱり山やね」と中村宮司。
宮司が子供のころは、交野山やここ機物神社も大切な遊び場だったそうです。
「交野山、特に観音岩がいい。あのようなところは他にはなかなかない。」と、自然あふれる交野、なかでも交野山がイチオシとのことです。