紅葉の交野めぐりⅠ.

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紅葉の交野めぐり Ⅰ.

1.魂の宿る山 交野山

◆昔の修行者はこの山を中心とした交野連山の峰々をひたすら踏破して悟りをえました。山頂の観音岩に刻まれた「聖観音菩薩」の梵字、南面の「三宝荒神」、そして北の岩の「大日如来」の梵字が、当時の精神をいまに伝えています。この山の紅葉は、そんな思いで見ると、いっそう輝きます。

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①JR津田駅から関西電力変電所の裏の道を経由、交野カントリークラブ入口を目指します。ゴルフ場進入道の最初あたり、ボーイスカウトの練習場を埋める紅葉は谷あいで色づいて深い趣があります。

交野山麓1

交野山麓2.

②途中、ゴルフ場の門がありますが通れます。さらに行くとひときわ色づいた大きい紅葉が待っています。

交野山麓3.

③さらに行くと右が交野山の登山口です。その左あたりゴルフコースでは深紅に色づいた紅葉がみられます。見ものです。

交野山麓4.

④色づいた木々の影の紅い鳥居をいくつかくぐりぬけると、登山ハシゴの最初に「三宝荒神」の梵字があります。「ウーン」と読みます。

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鬼の表情の神で、仏教の三大宝「仏」「法」「僧」を武器として悪を懲らしめ仏教と庶民を守ります。民間では「台所の神さま」として親しまれ、火災予防、家族の健康と幸福をもたらすと信じられています。いまは、梵字保護の覆いがありますが、「ウーン」と呼びかけて手をあわせましょう。

三宝荒神梵字06-4

⑤最終は八方が絶景の観音岩です。はるか正面に六甲山系、左に生駒山、右に京都方面が見渡せます。

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絶景を見渡す足元の岩壁に「聖観音菩薩」の梵字が刻まれています。庶民の願いは、どんなに小さな声でも聞き分けて真っ先に駆けつける仏と信じられています。「サ」と読みます。岩の上で大空に向かって手をあわせ心で「サ」と唱えてみましょう。一瞬、この大岩と一体になった気がするはずです。それが、仏教でいう「悟り」の境地です。

観音梵字09-11

⑥ここで引き返しますが、「梵字」を見たい人は、観音岩の前のすぐ下の道を左へたどります。右側の岩に、「大日如来」をあらわす梵字があります。「ア」と読みます。天地創造の知恵と万物を育む慈悲をもった仏と信じられています。その先、道から少し茂みに入り観音岩に近づくと、大岩壁面上方の「聖観音菩薩」の梵字が見えます。もう一度「サ」の音を口にしてみましょう。あなたも、一瞬、昔の修行者の仲間入りをしたことになるでしょう。

大日如来梵字09-11

 

2.身を清め、魂を洗う源氏の滝

 

◆昼も暗いほどに古木が繁るなか、滝から流れ出た清い谷水を紅葉が彩ります。「夜泣き石」の伝説が伝わり奥には源氏の滝不動尊があります。

①交野山から引き返して左方向にとると、川があるので、その道を左折します。そこが源氏の滝公園の入口です。入口あたり、深い山間のなかに紅葉の古木が色づいています。どこか魂を揺さぶられそうな雰囲気です。

1.源氏の滝入口

2.源氏の滝入口少し奥

3.源氏の滝 奥

②流れに沿ってなだらかな坂道を登ると、左に「夜泣き石」があります。

「美しい姉弟が仲良く暮らしていました。不幸なことに、あるとき、盗賊に襲われ弟が殺されます。怒った姉が盗賊の女頭を刺し殺します。すると、死に際、女盗賊は二人が彼女の実子であることを告げます。知らずとはいえ、実母を殺害したと知った姉は悔やんで源氏の滝に身を投げてしまいます。それ以来、滝のまわりには、夜になるといくつかの石が泣き声をもらすといいます」

夜泣き石low

③さらに進むと滝の手前の大岩の上には小さな不動明王が祀られ滝を見つめているように見えます。上方では色とりどりに紅葉した木々が枝をさし交 わします。

4.源氏の滝手前大岩の不動妙王

④その先では、源氏の滝がしぶきをあげています。昔、修行者は、何日も何日も、南の峰に沿う磐船神社、南の峰の獅子窟寺、隣り合う峰の龍王山の間を往復して厳しい修行を積み、悟りを開くと、いまはない交野山開元寺からこの「(開)元寺(げんじ)の滝」へ降りてきて、滝口に彫られた不動明王の梵字のまえで身を清めました。  不動明王は、大日如来の化身で、燃え盛る炎のなかで怒りの表情でいて一切の悪を焼き払い修行者を守ると信じられています。梵字は「カーンマーン」と読みます。

5.源氏の滝

源氏の滝梵字

<撮影:高尾秀司氏>

⑤源氏の滝の左を登っていくと源氏の滝不動尊があります。周囲は色とりどりに紅葉します。さらに登ると、交野山に通じています。

ここ源氏の滝不動尊の境内は訪れる人もまばらで霊気が満ち溢れたような雰囲気です。それもそのはず、滝の落ち口には、山岳信仰の仏として修験者の信仰を集めた不動明王の梵字が刻まれ、すぐ上の交野山の頂上には梵字が三字刻まれています。信仰の山々を駆け巡って悟りを開いた修行者が、交野山からここへ降りてきて身を清めた場所ですから、霊感と霊気あふれるパワースポット中のパワースポットといえるでしょう。

境内にはたくさんの石仏が並んでいます。その一体を選んで対面して座禅を組み、しばらく瞑想してみましょう。はるか南の磐船神社の船形の大岩、西の獅子窟寺の巨大な二枚貝のような獅子窟岩、そして交野山の巨石が互   いに呼び合って一つになり、山をかけ下った滝の水の勢いとともに、あなたは、まるで厳しい修行を終わった直後のように、将来の展望が急に開けるのを体験するでしょう。

6.源氏の滝不動尊

 

◆修験道道場の巨石

<山岳信仰 交野修験道道場  南の峰の磐船神社の船形の巨石>

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<山岳信仰 交野修験道道場 西の峰の獅子窟寺の獅子窟岩>

獅子窟岩

 

⑦帰り道、谷川の流れる方向の近くに機物神社(はたものじんじゃ)があります。七夕の織姫を祀った神社です。出会いの神様です。参拝し、今日の、山や滝との出会いをもう一度ふりかえってください。

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 <補足>ここで昔の交野の山岳信仰の修験道の場として磐船神社、獅子窟寺、龍王山、交野山、源氏の滝をとりあげましたが、近く、こうした事跡を踏まえ昔の修験道にならったトレイルランニングも実施したいと考えています。